ケンカの原因は? 気が合っていたのに合わなくなったとき

基本の話

こんにちは、アヤコです。
育児や人生相談など、かれこれ10年ほど個人コンサルをしています。

表題の件ですが
人生の悩みの根本は「人間関係」に起因するなんて言いますよね。

人間関係に思い悩んで「どうして…」と、つい思ってしまうもの。無理もない話です。

※「どうして…」の問いはNGな理由はこちらの記事に書いてあるので今回は割愛します。
【参考】「どうしてこうなっちゃったんだろう」と思うと、堂々めぐりする理由

ケンカの原因は、枝葉の部分では星の数ほど理由があると思いますが、ざっくりいうと次の3つに大きくわけられます。

  1. 人それぞれが理解できない(自他の分離ができていない)
  2. どちらかが進化してかみ合わなくなった
  3. エネルギー不足 ←今回、一番伝えたいこと

以下、解説をしていきますが、それぞれ次の思いで書きました。

「1」の方 → 色眼鏡を外せば、くり返す問題から開放されます。

「2」の方 → 中心点をとり、進化の流れに乗っているなら大丈夫。

「3」の方 → エネルギー不足から来る誤解なだけ。もったいない。

上記を掘り下げていきます。


ケンカの原因1 人それぞれができていない (自他の分離ができていない)

自分の価値観と違うものについて拒否反応としてのケンカの場合、大きく次の2つにわけて考えます。
1-1 自分(相手)の領域内に入り込んでいる場合
1-2 自分(相手)の領域外の場合

自分(相手)の領域内に入り込んでケンカになっている場合

まず確認したいのは
「自分の意思を相手にわかる形で伝えているか」です。

「イヤだ、イヤだ」と思って、陰口を言うくらいなのに、本人に伝えていないってことないですか?

直接、言えない分、ほかのところからケンカという形で表現されてしまっていませんか?

「言ったことがあるのに、相手が言うことを聞いてくれない」と思っていませんか?

相手と自分の価値観は違います

自分の好みと相手の好みは違います

「なんとなーく雰囲気で伝える」とか
「とりあえず言葉にして言ってみる」とか
残念ながら、意味のないことをしているかもしれません。

というのも、それで、伝わっているなら問題ないのですが
悩んでいるということは伝わってないということですよね?

ごめんなさい。きつい人もいるかもしれません。
でも、このラビリンスを抜けるのに、ここを正面きって突破しないと抜けられないんです。

強調しますが、あなたが悪いわけじゃない。
ただ、刺さったトゲを抜かない限り、いつまでたっても、その痛みは止まらない。
トゲを抜く瞬間は痛いかもしれないけど、考え方だけでも聞いてほしいです。

効果のない方法を続けても意味がありません。
「相手に伝わる形」で伝えるということです。

逆の立場で考えてみましょう。
自分は悪気なく、普通にしていたのに、いきなり怒りだされても「知らんがな」「この人、大丈夫かな?」って思いませんか?

もっとたたみかけると(笑)
「常識なのに、相手がわかってないのがおかしい!」といって
伝える努力をしない場合
(ここでいう「伝える」は、相手が理解する形で伝えるです)

「この世界は、私が中心。私の気持ちを世界中の人が理解するのは当たり前。」
「私の気持ちを理解しようとしないあなたが悪い」
「私の感覚が、世界の標準基準。私がこの世のすべてです。」

と言っているのと同じこと。

これって何かわかりますか?
「赤ちゃん心」のまま、時が止まっているということです。

あなたが悪いわけではないのに、こんなことを言うのは気が引けますが…
心の時間がそこで止まっているということです。

環境などの何かの原因があるか、タイミングを外すかしただけで、自他の分離(人は人、自分は自分)をしそびれただけです。

可能性として考えられる大きな要因は次の2点

人と同じでいるように強制・訓練された環境に居続ける

もちろん、協調性は大切ですが、必要な場面以外でも、常に協調しなければならないような状態。
自分で考えたり、自分のしたいようにふるまうとと、特に悪いことでなくても怒られるような。

自分が「やりたい!」と思ったときに、適切なサポートを受けられなかった

「やってもムダ」とか、自己肯定感が低い場合に考えられる可能性。
失敗に対する極度な恐怖心。
これらは、大人の今なら取るに足りないことのように見えても、子供にとっては痛い体験となって、無意識に深くクサビが打ち込まれている可能性。

これ、別の記事でもチラホラ書いてますが、子育てに通じる話なのです。
(子育て関連の記事は、カテゴリー「子供と仲良くする方法」を中心に書いています)

だから、子育て記事を書いているのですが
大人になったらなったで、自分で自分を育てたらいいんです。
(私自身、これに気づくまで、けっこう長い間、苦しかったですよ 笑)

大人である分、気づけば一瞬!!
(この言葉、クライアントさんによく使います。)
一瞬で、空白の時間を埋められるから安心してください。

何十年分を何十年もかけて埋める、なんてことはないです。
気づけば一瞬!!

あなたは、あなたの気持ちや価値観を大切にしていい。
むしろ、それこそ当たり前の話です。

ただ、自分に中心点があるように、相手にも中心点があるということ。

「自分の気持ち(常識・価値観)を大切にすること止まりなのが問題となって浮上しているだけ。
(問題というのは、ここではケンカしているという現象化のことですね)

※ちょこっと余談なのですが
女性が男性に、家事・育児などのたいへんさを伝えたいときは
「やって」ではなくて、「助けて…」って言った方が伝わります。

自分(相手)の領域外でケンカになっている場合

自分に直接、関係ないことなのに口を出しているタイプということですね。
なぜ、自分に直接関係ないことなのに過剰に反応していると思いますか?

それは、あなたの中に「くすぶっている何か」が反応しているから。

音叉ってご存知ですか?
音楽関係の道具です。

同じ周波数を持つ音叉は、別の音叉を鳴らしたときに、離れていても共鳴するのです。
周波数の違う音叉は反応しません。それと同じです。

それでも、放って置けないという方はこちらの記事をご一読ください。

参考 「コンチクショーなやつを放っておいていいのか!?」

相手が入り込んでこようとする場合は、自分の意思を伝えた上で距離をとりましょう。

条件によっては関わってもいいと思う場合
その条件を伝えることで、相手が引きやすくなる場合もあります。
ただ、相手が感情的な場合は、何をいっても通じないです。
こちらが反応すると、ひたすら感情的に反応しかえすだけなので、もう反応することはやめます。

自分の線引き(輪郭)を明確にしましょう

自分の心の動きを観察してケンカの原因となる心の動きを知る

まずは、自分の心の動きを観察しましょう。
意外とやってない人が多いのでは。

経験則で恐縮ですが
仕事で成果を出している人は、無意識にこれに近いことをしていて、聞くと割と何でも明確に答えられます。

  • どんなときに反応しているのか
  • どんな反応をしているのか
  • その反応は、この世のすべての人が同じ反応をするものなのか
  • 自分も相手も、どちらも正しいとしたら、どんな発想がありえるのか
  • 自分の輪郭(相手との境界線)はどこにあるのか



ケンカの原因2 どちらかが進化してかみ合わなくなった

よく環境が変わったら疎遠になったとか
仕事のスキルをあげていったら疎遠になったとか

特に何かあったわけではないのに疎遠になるケースがありますよね。

ちょっとフワッとした言い方で申し訳ないですが
9段階以上、離れたときに疎遠になるようです。

いつも一緒、意見が合う

何となく、かみ合わなくなる

明確に、かみ合わなくなる

疎遠になる

ただ、あくまでも「自然に」離れた場合がこのケースです。
お互い「もういいか…」とか、気がつけば縁が遠くなってたという場合です。

ケンカしている状態は、バリバリに「反応している」ので、先のとおり自分をチェックすることをオススメします。

ケンカの原因3 エネルギー不足

今回、一番、伝えたかったのはこれです!
ぜひ、最後までお付き合いください。

たとえとして、結婚話で伝えていますが、構造的な骨格はどのケースでもほぼ同じです。

たとえば、ものすごく気の合う男女がいて
10のうち8つは同じものをチョイスできるくらい気が合うとします。

仮に女性をAさん、男性をBさんとします。
図にすると、こんな感じ↓

A ●●○○○○○○○○
B    ○○○○○○○○●●

○が気が合うところ、●が違うところ。

打率8割。80%なんてすごすぎです。

「まぁ、なんて気が合うんでしょう♪」と二人が結婚した場合、
個々の「ひとつ」から、夫婦としての「ひとつ」に変わります。

個人の中心点に加えて、夫婦の中心点が発生します。

図にすると、こんな感じ↓

●●○○○○○○○○●●

一見すると、個人の中心点が見えませんが、ちゃんと存在しています。

ですので、○の部分は、共有ではなくて、重なった状態で「強化」されます。

共通部分の○は強化されますが、数としては「○が8、●が4」。

12分の8なので、打率は約6~7割に減。

結婚したら、気が合う部分は確かにあるのに
どうも違いの方に目が行って、「こんなはずじゃなかった!」なんてなりがちです。

それもそのはず
今まで「個人」で足りていたエネルギーのままで、「夫婦」になろうとすると、エネルギー不足を起こすからです。

※ついでに補足すると
子供が生まれて「家族」の中心点が発生した場合も、エネルギー不足を起こして不要なケンカが発生する場合があります。

エネルギー不足を起こしたときの対策としては

個人の中心点をもとに、個人の範囲だけではなく
夫婦の中心点も加えて、個人の範囲を維持しつつ、夫婦の「範囲」を広げる

ということ。
エネルギー不足は、個人の中心点を今まで以上にしっかりとれば解消されます。

ついでに言うと、会社が育つ過程もほぼ同じですね。
自分の中心点をとりながら、相手の中心点を踏まえて、全体としての範囲を広げる。

そのときに、一番強く中心点を維持しながら範囲を広げられた人
言い換えると「場」をとった人のカラーが、その範囲のメンバー内で色濃く影響されます。
リーダーの価値観が全体に反映されるってことです。

個人の中心点がなければ、夫婦の中心点もありえず、
夫婦の中心点がなければ、家庭の中心点もありえず…。

中心点がとれていない状態は、アンバランスがアンバランスを呼び…。
子供がいなければ、夫婦としての形を保てない、子供にとっては家庭が家庭として機能しないという、けっこう一大事な出来事まで起こる可能性がでてきます。

さて、

「エネルギー不足に悩まされる上に、もともと8割あった部分が6~7割に減るなんて、結婚なんていいことないじゃん」

って思いますか?

いえいえ、結婚は単独ではなしえない、構造的にステキな要素が含まれています。

それは、自分自身にとって、

○の7割(よいところ)が強化される。

さらに、違いの●の3割によって活性化される

しかも、7:3の循環とバランスがはじまることで、新たな世界が展開する

のです。
一人じゃ絶対無理な領域へ進めるということ。すごいことです。

夫婦に限らずですが、一定のラインをこえたら
ひとりで何でもするのではなくて、人と関わっていった方がいいケースがあるのはこういうことですね。

「中心点をとる」ということを
もっと端的な日常的な言い方にするなら、

相手はすべて自分の投影なんだから、「○○が…」じゃなくて、相手のせいにするのではなくて、自分のどの要素がこの現象を起こしてるのかと気づくことです。

自分(中心点)を知るということです。

ケンカの原因 まとめ

上記のケンカの原因をまとめます。

  1. 人それぞれが理解できない(自他の分離ができていない)
  2. → 色眼鏡を外せば、くり返す問題から開放されます。

  3. どちらかが進化してかみ合わなくなった
  4. → 中心点をとって、進化の流れに乗った上でのことなら大丈夫。

  5. エネルギー不足
  6. → エネルギー不足から来る誤解なだけ。もったいない。

上記のどのケースでも

自分の中心点を意識しながら、自分の心の動きを観察すること

からのスタートです。

一度、発生した感情は、発散されるまで消えません。
そういう意味で、心に溜め込むのは毒です。

ただ、なるべくケンカという形ではなく、正しい手順で発散させるのと
そもそもの感情が発生しないように上記3点を意識してみてください。

全員に共通しそうなところだけピックアップしたので、すべてを網羅できていません。
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